伝えることで、つながれる──子育てにアサーションを


こんな経験ありませんか?
負のループに入っている。逃げ場がない・・・
- 何度も伝えているのに、子どもが全然聞いてくれない。
- つい怒鳴ってしまって、あとで自己嫌悪になる。
- 「本当はこうしたかったのに」と、あとからモヤモヤする。
- 周りの人の目や意見が気になって、自分の気持ちが分からなくなる。
そんなふうに感じたこと、ありませんか?
特に、発達に凸凹のあるお子さんを育てていると、「わがままかな?」「甘やかしすぎ?」と悩む場面が多くなります。言葉を選びながら気を遣って、でもわかってもらえないと感じて……親が我慢するしかない気持ちに。やさしくしようとすればするほど、自分の気持ちが置き去りになってしまう。
そして気づけば、がまん、爆発、そして、自己嫌悪になって、またがまん。
その繰り返しに、もう疲れてしまったあなたへ──
「アサーション」というスキルが、あなたの子育てにやさしい風を運んでくれるかもしれません。
「自分も、相手も、大切にする伝え方」
アサーション(assertion)とは、自分の気持ちや考えを、率直に・誠実に・対等に伝えるコミュニケーションのことです。
相手を否定せず、自分も我慢しない。
一見むずかしそうに思えるかもしれませんが、これは特別な才能ではなく「誰でもトレーニングで身につけられるスキル」です。
そしてそれは、子育て中の保護者にこそ、必要な技術だと私は思っています。
アサーショントレーニングって何?
アサーションの考え方は、1950年代に「行動療法」という心理療法の中で提唱されました。
その後、1960~70年に、アメリカにおいて黒人や女性の権利を主張する人権運動が活発になる中、抑圧されてきた人々が適切に自己主張し、声をあげる方法としてさらに発展を遂げたものです。
そのため、自己主張の苦手な人や立場の弱い人が、相手と対等な立場を獲得するためのスキルが多様に含まれており、現在では日常生活でも活用されるようになっています。現在「ノー」と言えずに抱え込む人。 「言い過ぎてしまう」と自己嫌悪する人。どちらのタイプの人も、ストレスや対人関係の問題を抱えやすいという現実から、「自己表現」に着目したのがこの技術です。
日本では、教育・医療・福祉の現場でも注目され、教員研修や看護師・カウンセラーの研修にも取り入れられています。
そして、子育て中の保護者に限らず、支援職や医師、教育関係者にとっても重要なスキルとして広がりを見せています。
でも、私は思うのです。
一番必要なのは、日々子育てに向き合っている“親”なのではないかと。
「怒らず伝える」「我慢しない」
その中間を知っていますか?
子どもに「早くして!」「どうしてそんなことするの!?」と怒鳴ったあと、後悔したことはありませんか?
あるいは、言いたいことを飲み込んで、「もう私ががまんすればいい」と思ったことは?
アサーションは、そのどちらでもない**“第三の道”**です。
攻撃的 | アサーティブ | 非主張的 |
---|---|---|
相手を責める | 自分も相手も大切にする | 自分の気持ちを抑える |
そんな言葉を持つことで、親子の間に、パートナーとの間に、あたたかいつながりが生まれるきっかけになっていきます。何より、あなたがあなたを大切にしていいと自分で気づけるのです。
子育てとアサーション──学ぶとどうなる?
アサーショントレーニングを通して、保護者の方たちがこんな変化を見せてくれました:
何より、「わたし、がんばってるよね」と、自分にやさしい言葉をかけられるようになること。
これは、すべての子育ての土台になると思うのです。
GROW seedsでできること
私は、子育て支援・発達支援・自己理解のサポートを軸に活動しており、アサーショントレーニング講師としても活動しています。
発達に不安があるお子さんの保護者だけでなく、支援職・先生方など、子どもや保護者に関わるすべての人にこそ、このスキルを届けたいと願っています。
最後に:自分らしい声を、取り戻そう
アサーションは「自分の中の本当の声」に耳を澄ますことから始まります。
この訓練も、きっとあなたに必要なはず。

- 「本当はどうしたかったの?」
- 「なんであの時、悲しかったんだろう?」
そんな風に、まずは自分を理解することが第一歩です。
誰かの正解ではなく、あなたの気持ち・あなたの言葉で子どもと向き合えるように。
GROW seedsでは、そのお手伝いをしています。
まずはLINEに登録して、「アサーションってどんなもの?」「私にもできる?」というところから、一緒に始めてみませんか?(アサーション講座は2026年に開講予定です)
GROW seeds代表 とこ先生 子育て支援・発達支援コンサルタント/